トッカータとフーガ
たまたま見つけました。
トッカータからフーガにかわるところ(2:16~あたり)でストップがするっと動く(と音色が変わる)のが面白いw
場所は池袋の芸劇。演奏しているのはイタリアの大家ギエルミ。
昔BMGから国内盤が出てましたが廃盤なのでmp3だと輸入盤のオムニバスに入ってるようです
Toccata and Fugue in D minor, BWV 565
- アーティスト:Lorenzo Ghielmi
- 出版社/メーカー: Sony Classical
- 発売日: 2019/04/26
- メディア: MP3 ダウンロード
パイプオルガン
パイプオルガンはご想像の通り、パイプが太くなるか長くなれば低い音が出る。
この芸術劇場のパイプは約9000本あって、オルガン=建築物といっても過言ではない訳です。
その組み合わせで音色が変わったりするわけですが、パイプを閉じたり開いたりするのがストップ、で今の最新式のオルガンはそれが電子制御になっているので、動画でみると丸いボタンを足で踏むと、アサインされたセットに瞬時に変わる、とそういうコトだと思われます。
さらにこの池袋のものは、ぐるっと回ってバロックタイプとモダンタイプとも選べる高機能なオルガンです(動画はバロックタイプ)。
偽作説
バッハの自筆譜が現存せず、最も古い筆写譜が18世紀後半のものであること。
フーガの書法が異例であること。特に主題が単独で提示されるオルガンフーガ、および短調の変終止で終わるオルガン・フーガはバッハの全生涯を通じて他に例がないこと。
いささか表面的な減7の和音の効果や技巧の誇示が認められること。
演奏
トッカータの部分は結構アドリブ的というか自由に弾いてる感じ。
まあトッカータtoccataの原語トッカーレtoccare(伊)はもともと触るとかそんな意味で(ラテン語も同じ意味で、分解するとtoc=叩く、でtatch、attackなんかにもつながる)、即興的なフレーズで組み合わさったセクションを言うので、方向的にはそういうのもありなのかなっていう。
言ってみれば、イントロを自由な即興っぽく弾いてその後ガッチリしたフーガ、とそういう構成の曲ですね。
ちなみにフーガは遁走曲とも言って、主題(tonic)を応唱(comes)が一定の決まりのもとに追っかけるっていう名和訳があります。
ドリア旋法
このスタイルの曲はバッハはいくつも書いていて、ニ短調でもドリア旋法っていう別のがありますね。
ドリア旋法=Dorianはふるい教会旋法のひとつで、この場合(D Dorian)はDからはじめてそのまま白鍵でレミファソラシドレ、ナチュラルマイナーだとシbになりますが、Dドリアンだとシはそのままナチュラルです。
ゴリゴリ動く足低音がカッコいいので僕はこっちの方が好き。
ギエルミのは見つからなかったので適当に
マリ・クレール・アランの演奏でも。この人は3回バッハオルガン全集出してますがこのジャケは2回目の全集ですね。
Toccata and fugue in D minor, 'Dorian', BWV538
- アーティスト:Marie-Claire Alain
- 出版社/メーカー: Warner Classics International
- 発売日: 2013/03/11
- メディア: MP3 ダウンロード
おまけ
鼻から牛乳~♪