Quo Vadis

多趣味な自分の行く末を問うてみる・・・

少子高齢化対策・・・

今更ながら図書館で借りてきた。

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何かを維持するにはエネルギーが必要で、それは機械とか自然だけではなく、社会や都市、ひいては国家というのもそうなんだろう。

都市や国家でも血液のように循環するモノが必要で、それは現代の日本ではシンプルに言えばオカネなんだと思う。

労働人数×内容の質=結果

みたいな図式なら、少子化は労働人数が減っていくと。

世の中でオカネ(の循環)の仕組みを生み出せる人というのはそう多くない。だからみんな既存の仕組み=看板背負って雇われ=リーマンになるわけだ。

銀行だって二人三脚で一緒に産業を育てていく、なんていう理想はなかなかできないのが現状でしょう。

つまり、そのもともと存在する仕組み=カンバンで生産・循環できるオカネの上限=パイというのもあるわけで、AIだ自動化だ、と内容の質を変えても、劇的な変化は表れづらいだろうとは感じる。

だから上記の図式で労働人数が減る=少子化ならば、サービスが維持できない、会社が維持できない、自治体、国家といったコミュニティが維持できない、と。

まあでも、考え続けていかなければならない、というのが対策としての一番シンプルな方向性なんだと思うけどね。

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出版から2年、どこかで見聞きしたような内容もチラホラある。

統計の数字は数字でしか無く、そこから具体的にイメージしやすくここまでまとめてくれたのは有難い。

65歳以上を高齢者とする定義を前提にいろいろと話してるのに、処方箋1で、まだまだ元気な高齢者の現状にあわせ75歳以上とか、定義を変えてはどうか?、とかちょっと腰砕けw

ただ、現状に合わせた上で再検討する、っていうのは当然すべきとは思うけどね。

女子中学生に「大人は何か隠している」と言われたことが執筆動機の一つと後書き(P204)にあったが、これはグレタちゃんの発言をも彷彿させる。若い彼らには他人事ではいられないのだから。

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結局のところ、少子高齢化と単語としてはまとめられるけど、少子化と高齢化はつながってるけど対策はそれぞれ別だ。

しかしまあ、子育て支援とか保育所増やすとかしてはいるけれど、

そもそも結婚しても子どもを生まない家庭も少なくない

そもそも結婚する率も減ってきている(未婚率増加)、

と、お母さんそのものが減ってきている、という話も聴いた。

というか、少子化で子ども=未来のお母さんたり得る女性の数、も男女1/2の確率としても、そもそも減ってきているというわけだ。

人口統計は割と正確だという話もきいたけれど、それに応じた先読みの運用等で頑張ってみんなで知恵を絞れば、社会問題としては、この本通りにはいかずにソフトランディングも可能というところだろう。この本の予言が当たってた外れてた、とかそういうのはあんまり意味が無いギロンだ。

ただ、ギロンのたたき台としてはすごく良い提言となっている(た)んじゃないかこの書籍。

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知の巨人村(P188)構想は、少子高齢化そのものにどうか、というのは別としても、アイディアとしては、いろんなジャンルに応用聴きそうな感じはある。

大学教授の外部記憶装置とも言える膨大な蔵書の書庫を、空き家となった地方で受け入れてはどうか、そしてその際に、同じようなジャンルでまとめて誘致すれば、そこはそのまま学際的な学部としても機能するんじゃないか、みたいな趣旨。

オタクの聖地化、とか音楽家の集まる集落とか、梁山泊的なノリで・・・w